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最近の眼科医会などの勉強会でも講演者のプロフェッサーが話題にしてきました。

ライカート特殊眼圧計の話題です。既に緑内障ガイドラインではリスク要因として添付されている角膜剛性ヒステレシスによる眼圧補正値、有意に緑内障の視野障害進行と関係すると言う事実です。

当院では本年早々に導入 海外で指摘されている通り 新しい眼圧補正値が明らかに緑内障進行と関係している事が把握出来ておりました。

しかし日本ではまだ20台程度しか無い特殊な眼圧計ですから日本の眼科のプロフェッサークラスの先生からイイねが聴こえて来なかったのですが やっと勉強会でイイねが紹介される様になって来ました。

角膜の可塑性や剛性力を考慮した眼圧の値が
緑内障視野障害進行に従来の眼圧計の数値より数値より相関性が高い事が示唆されて来ています。

当院では、このライカート特殊眼圧計は既に設置しているのですが、
「明らかに視野障害との関連性が高い。」お見事と言うぐらい重症化し易い緑内障患者をピックアップする新式の眼圧計であると再認識しています。

しかし瞼の影響は目の細い日本人では避けられないためアプラネーション接触式眼圧計測は瞼の影響除外出来るので特殊眼圧計とともにアプラネーション眼圧計測は必要不可欠です。

即ち最新式のIOPcc値とアプラネーションの両方が必要だと考えております。

お叱りを受けるかもしれないが、以下の論文からも、普通の空気式眼圧計が最も信頼度が低いと言う現場での事実が改めて再認識されて来ております。

以下は参天製薬のウェブサイトから参照

緑内障患者125例213眼を対象に、3種の眼圧計で測定した眼圧(IOP)値と視野欠損進行との関連を前向き観察コホート研究で検討。眼圧計にゴールドマン圧平眼圧計、反跳式眼圧計、角膜剛性で補正した眼圧値(IOPcc)を測定するOcular Response Analyzer(ORA)を用い、平均2.4年追跡した。

線形混合モデルによる解析の結果、ORAで測定した平均IOPccが視野検査の平均偏差値の低下と最も強い関連を認め(R2=24.5%)、ゴールドマン圧平眼圧計による平均IOP(R2=11.1%)および反跳式眼圧計による平均IOP(R2=5.8%)のモデルと比較して有意な差が認められた。

【原文を読む】
Susanna BN et al. Association between Rates of Visual Field Progression and Intraocular Pressure Measurements Obtained by Different Tonometers. Ophthalmology. 2018 Aug 13. pii: S0161-6420(18)30843-1. doi: 10.1016/j.ophtha.2018.07.031. [Epub ahead of print]