最後に二十人から三十人に一人も発生している緑内障に関して説明
して終わりたいと思います。
なぜこれほど有名な重要な疾患であるにも関わらず、最後にしたか
というと
実は緑内障の80%は全く自覚症状はありません。ですから脅威なの
です。ですから危険なのです。
昔多かった自覚症状が出る急性緑内障、特に閉塞隅角緑内障の方は
遠視が原因でその遠視の方が最近ではほとんど見られなくなってい
ますから急性閉閉塞性緑内障による眼疾患も極端に減りましたが、
その症状は程度がきついと眼痛 頭痛 嘔吐 あまりの苦しさに救
急や脳神経外科外来に行ってしまう場合が過去多く見られましたが、
今では急性閉塞性緑内障は殆ど見られなくなりました。
同じく稀に急性ウイルス性や続発性緑内障はありますが頻度は稀で
す。
80%が無自覚な緑内障とは同じく緑内障の方の過半数〜80%を占め
ているタイプで殆どが正常眼圧緑内障の事です。
眼圧の正常値は10〜20mmHgですが無治療だと多くは正常範囲内の
やや高い値を示しています。
低い方もおられます。教科書的には症状は無いとなっていますが、
軽度の眼の深部の痛みが出る方もいます。
教科書的には統計的に眼圧をその方の無治療の平均値より3割ほど低
下させるか或いは、12mmHG以下に低下させると予防可能レベルに
なるとなっております。また緑内障は自覚症状が乏しい理由として殆
どが片目の進行が優位になる疾患で、眼圧値が低くコントロールされ
ている場合は、問題の眼の眼圧を他眼より低く維持出来るとかなり予
防可能になるケースも経験的に多く見られます。